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尿酸値を下げる食べ物の話にまつわるウソ・ホント

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ウソ・ホント
痛風と密接に関係がある尿酸値。尿酸値を上げにくい食べ物はありますが、直接的に尿酸値を下げる効果を持つ食べ物はごく僅かです。尿酸値を下げる食べ物にまつわる俗説は数々ありますが、本当に痛風予防に効果のある食べ物はどれなのでしょうか?データで検証します。

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コーヒーは飲むほどに痛風リスクを下げるが、現実的ではない。

コーヒー
コーヒーを飲めば痛風予防になるというのは、数ある民間療法の俗説の中では、根拠のある話です。コーヒーを多く飲むほど痛風リスクが下がるというデータがあります。コーヒーに含まれるクロロゲン酸というポリフェノールに尿酸値を下げる作用があると考えられています。

1日のコーヒー摂取量と痛風リスクの関係

コーヒー摂取と痛風リスクの関係

ただし、グラフを見ていただければわかる通り、はっきりわかるくらい痛風リスクを下げるためには、1日4杯以上のコーヒーを飲む必要があります。1日1-3杯程度では、それほど痛風リスクは下がりません。

いくらコーヒーが痛風に効果があると言っても、これだけの量を毎日飲むのは現実的ではありませんね。ましてやコーヒーに砂糖を入れてしまうと、糖分で痛風リスクを上げてしまいます。

カフェインレスでも痛風リスクを下げる効果があるので、カフェインレスコーヒーをお茶代わりに飲むという方法はあるかもしれません。コーヒー豆を深く炒るとクロロゲン酸が減少するので、痛風対策にコーヒーを飲む場合は、浅煎りが効果的です。

余談ですが、2015年5月7日、国立がん研究センターが、コーヒーを1日3~4杯飲む人は、心疾患、脳血管疾患や呼吸器疾患による死亡リスクが減少するという研究結果を発表しました。コーヒーに含まれるクロロゲン酸が血糖値を改善し、血圧を調整する効果ではないかと考えられています。

コーヒーは痛風だけでなく、生活習慣病全般に効果がありそうです。

お茶を飲んでも痛風リスクは変わらない。

緑茶
コーヒーと並んで、お茶にも痛風によいとの説があります。お茶の利尿作用で、尿酸が体外に排出されるというわけです。しかし、残念ながらお茶の摂取量と痛風リスクに関係は見られないという調査結果があります。

果物は場合によっては痛風リスクを上げ、場合によっては痛風リスクを下げる。

果物
果物に含まれる果糖は痛風リスク上昇と関連しています。一方で、果物を多く食べる人達の痛風リスクは0.7倍であったとの調査結果もあります。矛盾する話のようですが、どちらが正しいのでしょうか?

推測となりますが、果物を多く食べる集団の痛風リスクが低いのは、果物が尿をアルカリ性に傾ける作用と関係しているのではないかと考えられます。尿がアルカリ性に傾くと、尿酸が尿に溶けやすくなり、尿酸が体外に排出されやすくなります。

果糖が多いりんごやオレンジなどを避け、グレープフルーツなど柑橘系の果物を中心に摂取すれば、果物は痛風予防に効果があるのかも知れません。

また、同じ果物でも加工された果物ジュースはNGです。熱処理された市販のフルーツジュースには、果物の酵素が含まれていないため、果糖は体内で砂糖と同じ作用をして太りやすくなります。肥満は痛風の主たる寄与因子の一つです。

アメリカンチェリーの噂は本当だった

アメリカンチェリー
アメリカでは、尿酸値を下げる食べ物としてチェリーが有名です。日本には研究結果がなく、アメリカの民間療法と思われがちですが、きちんとした裏付けがあります。

アメリカ国立衛生研究所に収録されている文献によると、チェリーを食べることによって、痛風リスクが35%も減少したとする研究結果があります。

チェリーに含まれるアントシアニンというポリフェノールが有効成分だと考えられています。

納豆は食べても大丈夫!

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納豆はプリン体が多いので、痛風によくないというのは根拠のない話です。

まず第1に、納豆の1パック40gに含まれるプリン体量は45.6mgで、特に高くはありません

第2に、ここが大事な点ですが、食べ物からのプリン体摂取は尿酸値にあまり影響を与えません。プリン体は悪者ではなかった! 痛風になる本当の原因とは?

安心して納豆を食べて下さい。

ワインは痛風リスクをあげない

ワイン
痛風の方はできるだけアルコールは避けたほうがよいですが、ワインは痛風リスクと関係しないというデータがあります。

ワインに含まれるポリフェノールの働きによるものと考えられています。

ちなみにビールは痛風リスクが1.5倍となるので、できるだけ控えましょう。

砂糖は本当に恐ろしい 痛風とソフトドリンクの関係

下記は砂糖入りソフトドリンク摂取量と痛風リスクの関係です。砂糖入りソフトドリンクを1日1本飲むと痛風リスクは1.5倍、1日に2本飲むと、なんと1.9倍にもなります。
ソフトドリンク摂取と痛風リスクの関係

砂糖入りの缶コーヒーを日常的に飲んでいる方は気をつけましょう。

PA-3乳酸菌入りヨーグルト

ヨーグルト
日経ヘルス2015年9月号の記事によると、PA-3乳酸菌入りヨーグルトの摂取によって、薬を飲まなくても尿酸値の上昇が抑えられたとのことです。

山中所長が行った研究では、高尿酸血症境界域でPA-3乳酸菌をとったグループは、とらなかったグループに比べ、血中の尿酸値が明らかに低くなったという。また、治療中の痛風患者が薬をやめても尿酸値の上昇が抑えられていたという。

PA-3乳酸菌がプリン体を腸から吸収されにくい形に分解するようです。乳製品自体、痛風リスクを下げるというデータがありますので、薬に頼らずに尿酸値を下げたいという方は、朝の習慣にしてもよいかも知れませんね。

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