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痛風とは? 救急車を呼ぶほど激痛の関節炎!

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痛風は美食や暴食をしている人がなるもので、自分には関係ないと思っていませんか?

確かに一昔前は、痛風はぜいたく病と言われ、痛風患者さんのほとんどが40代・50代で、見た目も恰幅のよい方が多く見受けられました。

ところが現代の痛風は30代の男性が最も多く、成人男性の4人に1人が痛風予備群と言われています。

痛風は初期症状もなく、ある日突然にやってきます。痛風の痛みはペンチで挟まれたようともキリで穴を開けられたようとも言われ、発症すると歩くことさえ困難になります。救急車で運ばれる人もいるほどです。

今回の記事は、痛風はどのような原因で発症するのか、どうすれば予防できるのかなどをすべてお伝えする、痛風まるわかりガイドです!

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たかが痛風と侮れない痛風の痛み

痛風ってどんな病気何ですか?
風が吹いただけでも痛むことから名付けられたと言われる病気で、足の親指など関節部分が耐え難いほど痛む関節痛よ
(そんなに痛いの!?)
ペンチで締めあげられたような痛みで、耐え切れずに救急車を呼ぶ人もいるのよ。マナブ君は痛いのは好き?

リカコ先生・・・勘弁してください


指をペンチで思いっきり挟まれたことがありますか?
指をキリで切り刻まれたことがありますか?
指を鉄の棒で殴られたことはありますか?

上記は痛風患者さんがその痛みを表現したもので、痛風の痛みはそのようなものだと想像していただければ間違いありません。しかもこの痛みのピークが24時間以上続くのです。

「想像を絶する痛み」

これが痛風を初めて体験する方の共通した言葉です。多くの人が骨折したと思うようです。普段は自信満々でバリバリ仕事をこなすやり手のビジネスマンであっても、この時ばかりは身悶えます。

足の指は大きく腫れ上がり、激痛のため歩くことは困難です。タクシーを使って自力で病院に行くことができず、救急車を呼ぶ人もいます。

たかが痛みと軽視しがちな痛風ですが、その痛みは尋常ではありません。会社にも数日は行けなくなります。

痛風は一度発症すると、何度も起こりやすくなります。痛風を繰り返して、度々会社に行けないようなことにでもなれば、できるビジネスマンにとっては致命的です。信用を失ってしまうことだってあるでしょう。

信用失墜を回避するためにも、バリバリのビジネスマンこそ痛風を正しく理解し、痛風の原因を知ってしっかり対策を取りましょう。

痛風は前兆も初期症状もなく突然やってくる

痛風がやっかいなのは、もうすぐ痛風になるかも知れないというような前兆を感じることや身体への初期症状がほとんとないことです。

初期症状があれば、事前に対処することもできるのですが、痛風の場合、突然激しい痛みが発症してしまうのです。

ですから、痛風の予防にはこれから説明する尿酸値のチェックが欠かせません。

痛風は初期症状もなく突然やってくる!尿酸値でわかるあなたの痛風危険度

 

痛風が起こりやすい場所

痛風は、正確には痛風発作と言います。最初の痛風発作で最も多く起こる場所は足の親指のつけ根です。およそ70%が足の親指のつけ根です。
痛風の起りやすい場所

その他に痛風発作が多い場所は、足首、足の甲、膝、かかと、アキレス腱、くるぶしなどです。足の親指を含めて膝から下の下肢部分で全体の90%を占めます。

上半身では手指の関節、手首、肩、肘などに発生例が見られます。

痛風発作が圧倒的に下半身に多いのは、下半身は上半身に比べて動きが少ないために血流が弱く、痛風発作の原因となる尿酸が溜まりやすくなるためと考えられます。また血流が弱いことにより体温が低くなり、尿酸が結晶化しやすいと言えます。

痛風発作が起こりやすい部位としては次のような場所です。

  • 体温が低い部位
  • よく動かしたり、負担がかかったりやすい部位
  • 酸性度合いが高い部位
  • たんぱく質の少ない部位


痛風の原因は血液中に溶けきれなくなった尿酸が結晶化することだった

痛風の原因を理解するためには、「プリン体」、「尿酸」という2つの言葉を知る必要があります。

プリン体については、ビールのCMで「プリン体ゼロ」などと謳っているのを聞いて馴染みがあるかもしれません。

プリン体は細胞の核にある核酸を構成する主成分です。私たちの身体の中にも、食べ物の中にも存在しています。

細胞の新陳代謝で体内で発生したプリン体や、食べ物を通じて取り込まれたプリン体は肝臓で分解され、尿酸という物質になります。

肝臓で分解された尿酸はその後、腎臓で濾過され、その一部が尿や汗となって体外に排出されます。それ以外は細胞や血液に溶けこんで体内にプールされます。

健康体の場合、体内にプールされる尿酸の量は一定に保たれています。

これが何らかの理由で尿酸が過剰に作られたり、体外への排出がうまくいかなかったりした場合、血液中の尿酸の量が上昇し、一定量を超えると尿酸が結晶化して関節などに付着します。

尿酸塩

結晶化した尿酸のことを尿酸塩と言いますが、尿酸塩が関節から剥がれ落ちる時に白血球が敵だと認識し攻撃することで、痛風発作が起こります。

整理すると次のようなメカニズムです。

プリン体 ⇒ 尿酸 ⇒ 尿酸値※上昇 ⇒ 尿酸塩 ⇒ 白血球が攻撃 ⇒ 痛風発作

 ※尿酸値とは 

血液中の尿酸量のことを尿酸値と言います。名前から尿の酸性度を図る数値と思われがちですが、尿酸値は血中の尿酸濃度のことを言います。一部のプリン体は分解されることなくそのまま体外に排出されるため、全てのプリン体が尿酸になるわけではありませんが、痛風対策にプリン体の摂取量をコントロールするのは大切な要素の一つです。

リカコ先生、痛風の原因を教えて下さい。
簡単に言えば、身体の中の尿酸の量が過剰になることね。
尿酸って何ですか?
プリン体って聞いたことあるでしょ?プリン体が肝臓で処理されたものが尿酸なの。
なるほど。プリンの食べ過ぎが痛風の原因なんですね!
プリンとプリン体は全然別のものよ。プリン体は細胞の核にある核酸を構成する主成分なの。だから、マナブ君の身体の中にもプリン体はあるし、食べ物にもプリン体が含まれるの。
え?身体の中にもあるんだったら、みんな痛風になっちゃうじゃないですか?
普通は、肝臓で代謝されて生成される尿酸の量と、尿などから体外に排出される尿酸の量がバランスしているから大丈夫なの。
では、どうして痛風になる人がいるんですか?
それは、何らかの理由で尿酸の生成が過剰になったり、尿酸の排出が少なくなったりして体内の尿酸の量が過剰になるからよ。マナブ君は痛風になりやすいかもね。
ど、どうしてですか?

その理由は、この後に説明するわね。


 

痛風になりやすい人の共通点

痛風対策にはプリン体摂取量のコントロールは重要です。プリン体はレバーなどの内臓に多く含まれ、美食・大食の人に痛風が多いというのは納得がいきます。

ただ、冒頭でお伝えした通り、最近は一見健康体に見える人にも痛風患者が増えています。

実は、プリン体の摂取以外にも痛風となる要因があることがわかってきたのです。

高尿酸血症は増加しているか?のデータによると、なんと30代男性の約3人に1人弱がいつ痛風になってもおかしくない痛風予備群ということです。

どんな人が痛風になりやすいのでしょうか?痛風になりやすい人の共通点5つをご紹介します。

 

男性である

日本人の痛風患者の98%が男性です。これだけ性差のある病気は珍しいですね。

女性に痛風患者が少ない理由は女性ホルモンの働きです。女性ホルモンが体内から尿酸の排出を促していて、女性は男性に比べて尿酸値が低くなっています。

閉経後の女性は尿酸値が上昇することからも、女性ホルモンが尿酸の排出に影響を与えていることがわかります。

ちなみにアメリカでは、男性の痛風患者と女性の痛風患者の割合はおよそ7:3で、日本とかなり異なっています。肉食中心の食生活が、痛風になりにくい女性にも影響を与えていると推測できます。

 

内臓脂肪が高い

内臓脂肪が多いと痛風リスクが高まります。内臓脂肪と尿酸値は明確に相関関係があります。内臓脂肪が過剰になると内臓脂肪から分泌されるアディポネクチンという物質の量が減少し、尿酸値が上昇します。

アディポネクチンの分泌量が減少すると、ブドウ糖が効率よく使われなくなり余ったブドウ糖が脂肪細胞に蓄積されます。そのことによってさらにアディポネクチンの分泌量が減少するという悪循環になります。

つまり一度内臓脂肪肥満になると、加速度的に肥満度が増すリスクを背負っています。

内臓脂肪型肥満は男性に多い肥満です。内臓脂肪型肥満は見た目ではわからないということも多く、健康診断の内容をしっかりチェックしてみましょう。

 

マラソンなど激しい運動が好き

運動によって内臓脂肪を含む脂肪が減少すれば痛風リスクは低減します。しかしマラソンのような激しい運動や筋トレのような無酸素運動は、身体の中のエネルギー源からプリン体を生成してしまい、尿酸値が上昇します。

また激しい運動を行うことによって、腎臓への血流量が減少し、腎臓からの尿酸排出量が減少します。

つまり、激しい運動は尿酸の原料となるプリン体生成を加速させ、かつ腎臓からの尿酸排出量を減少させるという二重のマイナス点があります。

だからと言って運動がいけないわけではありません。運動をしなければ内臓脂肪が増加し、確実に痛風リスクを高めます。

痛風などの生活習慣病を防ぐには、心拍に過剰な負荷をかけずに長時間続けることのできる、ジョギングやウォーキングのような有酸素運動が適しています。

 

仕事のできるビジネスマン

ストレスと尿酸値上昇には相関関係があることがわかっています。人がストレスを感じると、交感神経の働きが強まり、代謝が活発になってプリン体の生成が増加します。

「ちょっとちょっと、俺はやり手だから、ストレスなんて無縁だよ」と思ったあなた。
 
ストレスを感じるのは、メンタルが弱い人と思われがちですが、そうではありません。ストレス耐性の強い人であってもストレス自体は発生しています。

むしろ、何かに挑戦したり、人と競いあったり、外部からの刺激が多い人こそ、本人が無自覚のうちに日々ストレスを受けているのです。

仕事に対して意欲的、負けず嫌いで競争心が強く、バリバリ仕事をこなしている、いわゆるできるビジネスマンが痛風になりやすいというのはこのためです。

 

アルコール

痛風とプリン体の関係が一般にも広く認知されるようになって、プリン体ゼロと銘打ったビールが各メーカーから発売されています。

確かにプリン体がないほうが痛風を予防するためにはよいのですが、だからと言って、プリン体ゼロを謳ったビールなどのアルコール飲料をガンガン飲むのは考えものです。

なぜなら、プリン体がなくてもアルコール自体が尿酸値を上昇させるからです。肝臓がアルコールを分解するエネルギーでプリン体の代謝が進み、尿酸値を上昇させます。また、血中乳酸濃度が上昇し、腎臓の尿酸排出機能が低下します。

つまりアルコールの摂取も、尿酸の増加と排出の低下という二重のマイナスがあります。

 

肉中心の食事、コンビニ食

漬物、煮物、野菜といった伝統的な日本食から、肉食中心の食生活に変化してきたことが、日本における痛風患者の増加、若年層化につながっています。またジャンクフードやコンビニ食と言った貧弱な食生活も痛風患者増加の要因です。

野菜に比べて肉には圧倒的に多くのプリン体が含まれ、尿酸値上昇の要因になります。また肉は酸性度の強い食べ物です。尿酸は酸性度の強い血液に溶けにくい性質を持っているため、溶けきれなくなった尿酸が結晶化して痛風となるリスクを高めます。

またコンビニ食やジャンクフードは、ほとんどが加工食品であり、消化酵素がほとんど含まれないため、肥満になりやすい食べ物です。加えて、肉食同様、酸性度も高く、痛風に限らず糖尿病などの生活習慣病を招きやすくなります。

 

尿酸値が7.0mg/dlを超えると痛風予備群

痛風が発生する可能性があるかどうかは、尿酸値を見ればすぐにわかります。健康診断で採血をしている場合は痛風値が記載されているはずです。チェックしてみましょう。

尿酸値が7.0mg/dl以上だと高尿酸血症と呼ばれ、いつ痛風を発症してもおかしくない痛風予備群です。

尿酸値の高さと発症率は確実に比例します。尿酸値7.0mg/dl以上の高尿酸血症になっても、多くの場合は自覚症状がないため、痛風のリスクを知りながらも放置しがちです。

しかし痛風は一度発症すると完治が難しい病気です。一生、薬の世話にならなければなりません。

痛風を予防するためにも定期的に尿酸値をチェックしましょう。

遺伝的に腎臓の排出能力が弱く痛風になる方もいらっしゃいますが、痛風患者さんのほとんどが生活習慣を起因としたものです。バランスの取れた食事、適度な運動を心がけていれば必ず防げるものです。

今回の記事は、まだ痛風にはなっていないけれど痛風が気になるという方を想定して、痛風の概略をご説明させていただきました。

既に尿酸値が高く、痛風にならないかと心配な方、あるいは痛風を発症していて今後再発しないようにしたいという方は、合わせて他の記事も参考にしていただけると幸いです。

リカコ先生が、僕が痛風になりやすいかもと言った理由がわかりました。
説明を聞いてわかってくれたのね。
はい、僕ができるビジネスマンだからなんですね!

残念! マナブ君の場合、そのお腹よ。早くメタボを治しなさい!


rikako_痛風になりやすい人

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